アバンストーリーリスト
視聴者を奇妙な世界へ誘う導入部ことASのリストです
(超短編シリーズはここでは除外しています)
映像シリーズ |
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話数 | 内容 |
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#1 | 「この4つのモニターのうちのひとつだけをじっと見つめてください」 しばらく見ていると右から2番目のモニターが爆発! |
#2 | カーペットの模様の上を歩く子供。「黒い部分は底なし沼なんだ」 やって来る父親。「来ちゃだめ!」黒い模様の中に沈んでいく父…。 |
#3 | 「トイレ貸して」男が無理やり使用禁止のトイレへ入っていく。 慌てて店員が追うと、男はトイレの中へと吸い込まれていた…。 |
#4 | 卵割りを手伝おうとして金槌を持ってくる子供を止める母。 しかし、卵を叩くと金槌の方が割れてしまう。「だから言ったでしょう」 |
#5 | 「さぁ、もっとTVの近くへ。人差し指をここに当ててください」 黒い点を押さえていると、しばらくしてそこから血が滴り落ちる…。 |
#6 | 夜8時を指している時計。「あなたの時計は正確ですか?」 じっと見ているとだんだん時計の秒針がズレて行く…。 |
#7 | とある美術館。「作品56 ボタン」の前にやって来る男。 男がボタンを押すと、そこには「作品57 ボタンを押す男」があった。 |
#8 | 人形の家で遊んでいる子供達。天井が明るくなり、見ると巨大な少女。 「パパありがとう。わたしこういうのが欲しかったの」 |
#9 | 「綺麗なロウソクだね…」回転する2本のロウソクを載せた燭台。 2本が重なり合って静止し、再び動き出すと炎が空中に浮かぶ…。 |
#10 | 家族の食事風景。父や娘がこちらに気づき、画面を見てくる。 最後まで背を向けていた息子が画面に駆け寄る。「あー! うるせえ!」 |
#11 | 画面に現れる心電図。「手を胸に当ててください」 突然大声を上げるナレーション。心電図が止まる。「あ、ごめん…」 |
#12 | 「男」と「女」と書かれた2つのエレベーターの前に来る男。 「女」のエレベーターへ入って行くと、いつの間にか女の格好に。 |
#13 | 拡大コピーを頼まれるOL。コピーには「拡大コピー危険!」の張り紙。 コピーを始めるOL。「やっぱり壊れてますよ課長…」見ると巨大なOLが。 |
'90秋 | 無人の電車の中にいるタモリ。電車が止まり下車するがそこは宇宙。 |
'91冬 | 正月を過ごしているタモリ。妻に呼ばれて部屋を出ると、そこは野原。 そこには巨大な「世にも奇妙な物語」の文字が……。 |
#14 | 「真夜中の鏡に上弦の月が写ったとき、もう1人の貴方の姿が見えるそうです」 鏡の中を覗くと赤い光の中に骸骨の顔が… |
#15 | 成人式の帰り道。3人の女性の一人だけ薄っすらと光っている。 神社へ続く階段で消える女性。「死んだ子の歳を数えたら、二十歳でした」 |
#16 | 並べられた3つの卵。金槌で叩いていくと3つめの卵で金槌が壊れた。 |
#17 | 場所はフランス。空港から恋人への別れの電話をかけている男。 「さよなら…」彼女が電話にキスをすると男の頬にはキスマークが… |
#18 | 慌てて帰ってくる女性。TVをつけるが「世にも奇妙な物語」は終わっている。 「もう一度見せてよ!」TVに叫ぶと画面が巻き戻されOPへ…。 |
#19 | 2人の男性を前に面接中の女性。コーヒーを勧められ、飲んでいる間に 面接官の首が入れ替わる。顔を挙げ驚く女性。「…どうかしたかね?」 |
#20 | 「世にも奇妙な物語」が始まったのに友人から電話でお誘いが。 仕方がないので「世にも奇妙な物語」は諦めよう。TVを切ると画面は真っ暗。 |
#21 | 洗面台で歯磨きをする男性、磨き残しが無いかチェックする。 ハッと鏡に息を吹きかけると鏡の中の自分が鼻をつまんだ… |
#22 | タバコを吸う男の隣にやって来る老婆。タバコを捨て去る男。 老婆がそれを拾って吸うと、男は老人に、老婆は若い女性に…。 |
#23 | ロウソクの火でタバコや写真を燃やすカップル。火がどんどん削れて行く。 店員が新しく火をつける。「あんまり無駄遣いされると困るんですよね」 |
#24 | 喫茶店でタバコの火をつけようとマッチを擦る外国人。なかなか点かない。 「ガッデムマッチ!」思い切り擦ると、頭が燃えだした。 |
'92春 | 検問所に若者の乗った一台の車がやってくる。無事通過した男は、 マスクを剥ぎ取りその正体を現す。「お久しぶりです…」タモリが帰ってきた。 |
'92冬 | カップルの映っているTV画面を見ている家族。音声が不通の表示。 一方、カップルもそれをTV越しに。お互いがお互いを見ていたのだ。 |
'93真夏 | 越境しようとするタモリを捕らえるため待ち伏せしている警察達。 しかし、何者かに襲われ越境を許してしまう。無人のパトカー内には黒猫が。 |
'94冬 | 超能力の実験を行っている一団と何かに怯えている超能力者。 念写した写真を見る研究員。そこには歪んだタモリの顔が… |
'94七夕 | 「どれか一つの明かりに、あなたの意識を集中してください」 並んだ4つの電球。しばらく見ていると右から2つ目が破裂する! |
'95冬 | 整形手術を行った女性、包帯を取ると美人なのだが鏡を見て泣き叫ぶ。 「失敗では?」「どういうことだ!」医者達は皆、怪物の顔だった。 (元ネタは「トワイライトゾーン」の「醜い顔」) |
'10秋 | 車内で喧嘩中のカップル。「今日は出会って20年目の記念日よ」 そこへ隕石が落下。土煙の中から現れたのは「世にも奇妙な物語」のロゴ。 そこへ現れたタモリが一言。「20年目の奇妙な世界へようこそ…」 |
格言シリーズ |
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話数 | 内容 |
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#25 | われわれが生まれたとき 泣き声をあげるのは 馬鹿者どもが群れる この大舞台へ出てきたからだ。 ──ウィリアム・シェイクスピア「リヤ王」 |
#26 | 不幸がやってくるときは スパイのように単独ではなく 大軍で押しよせる。 ──ウィリアム・シェイクスピア「ハムレット」 |
#27 | 世界は 考えるものにとっては喜劇、 感じるものにとっては悲劇。 ──ホレス・ウォルポール「書簡集」 |
#28 | 全世界はひとつの舞台、 そして男も女もすべて ただの役者に過ぎない。 ──ウィリアム・シェイクスピア「お気に召すまま」 |
#29 | 何も起こらない、 誰も来ない、 誰も行かない、 ああ やりきれない。 ──サミュエル・ベケット「ゴドーを待ちながら」 |
#30 | 現在と過去は 共に未来の中に存在し、 また未来は 過去の中に含まれている ──T.S.エリオット「四つの四重奏」 |
#31 | 人生は歩く影、 下手な役者だ。 ──ウィリアム・シェイクスピア「マクベス」 |
#32 | ヒトは“恥じる”という 感情を持つ唯一の動物であるが、 その必要があるのもヒトだけである。 ──マーク・トウェーン「赤道に沿って」 |
#33 | だって君は 王様の夢の中の人 もしも王様が目覚めたら 君は、ぱっ!と消えちまう ろうそくみたいにね! ルイス・キャロル「鏡の国のアリス」 |
#34 | 愛から為される ことは、常に 善悪の彼岸に起こる ──フードリッヒ・ニーチェ「善悪の彼岸」 |
#35 | 時の胎内には、 いずれ生まれ出る 出来事の数々が すでに潜んでいるのだ ──ウィリアム・シェイクスピア「オセロー」 |
#36 | ≪友情≫ 天気が良ければ 二人くらい乗れるが 悪ければ 一人しか乗ることのできない船 ―─A・ビアス「悪魔の辞典」 |
#37 | ≪不運≫ 絶対に取り逃すこと のない種類の運 ──A・ビアス「悪魔の辞典」 |
#38 | ある朝、グレーゴル・ザムザが 目覚めると、自分が寝床の中で 巨大な毒虫に変わっているのを 知った ──フランツ・カフカ「変身」 |
#39 | ≪人類≫集合名詞 類人猿の中で、 詩人以外の種族 ──A・ビアス「悪魔の辞典」 |
#40 | 悪い知らせは それを伝える者にも 禍(わざわい)となる ──ウィリアム・シェイクスピア「アントニーとクレオパトラ」 |
#41 | 人は気のきいたことを 言おうとすると、なん となく、うそをつくこ とがあるものです。 ──サン・テグジュペリ「星の王子さま」 |
#42 | 虚栄心は他人を 鏡として使い、 利己心は他人を 道具として使う ──テンニエス「ゲマインシャフトとゲゼルシャフト」 |
'91秋 | 星に願いをかければ かならずかなうはず、 どんな望みもきっと… ──映画「ピノキオ」より |
#43 | 青い鳥は、かごに入れる ためではなく、世界中の 人たちが共有するために いるのです。 ──映画「青い鳥」より |
#44 | 誰も 寝てはならぬ。
──オペラ「トゥーランドット」より |
#45 | お気をつけ下さい、 嫉妬には。 あれは緑色の目をした怪物で、 人の心をもてあそぶものです。 ──ウィリアム・シェイクスピア「オセロ」 |
#46 | 人間はみんな灰色の魂を もっている。だから少しだけ 紅をさしたがるのさ。 ──ゴーリキイ「どん底」 |
#47 | 戦争はお愛想ではなく 人生、最大の醜い事だ。 トルストイ「戦争と平和」 |
#48 | 金なんていくらあっても 天国までは、持って行けや しないよ 映画「我が家の楽園」より |
#49 | 神はサイコロを振らない
──アルバート・アインシュタイン |
#50 | 君の霊魂は君の肉体よりさえ 先に死ぬであろう ──ニイチェ |
#51 | 子供の運命は、つねに その母がつくる。 ──ナポレオン・ボナパルト |
#52 | なんじら悔い改めよ、 天国は近づきたり ──「マタイ伝」より |
'91冬 | もっと光を
──ヨハン・ヴォルフガング・ゲーテ |
雨 (未放送) |
雨の降る夜には 予期せぬ訪問者が 戸をたたく ──西洋の言伝えより |
文学シリーズ (太田出版ノベライズシリーズ版) |
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巻数 | 内容 |
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1 (Ⅰ) |
今の不安は想像の恐ろしさに較べれば物の数でもない。
──「マクベス」(第一幕 第三場)シェイクスピア 野上豊一郎訳 |
2 | あの子がときどき…… その、ほかにうまい言葉がないんだが…… 神がかりになるってことをわれわれは知っている。 彼がその状態にあるときに、 ときおり、自分でも理解できないことを…… 見る?……ことがあるのも知ってる。 ──「シャイニング」スティーブン・キング 深町眞理子訳 |
3 | するといきなり、ジョバンニは自分というものが、 じぶんの考えというものが、 汽車やその学者や天の川やみんないっしょにぽかっと光って、 しいんとなくなって、ぽかっとともってまたなくなって、 そしてその一つがぽかっとともるとあらゆる広い世界ががらんとひらけ、 あらゆる歴史がそなわり、すっと消えると、 もうがらんとしたただもうそれっきりになってしまうのを見ました。 ──「銀河鉄道の夜」宮沢賢治 |
4 | 彼ははためく炎に向かって進んだ。 炎はその肉を噛むどころか、それを愛撫し、 熱も燃焼も生ずることなく彼をつつんだ。 安らぎと、屈辱とを感じながら彼は、 己もまた幻にすぎないと、 他者がそれを夢みているのだと悟った。 ──「円環の廃墟」ホルヘ・ルイス・ボルヘス 鼓直訳 |
5 | アリスが話し終わると、お姉さんは彼女にキスしていいました 「ほんとに不思議な夢だったわね。でももういそいでお茶にいきなさい。 もうおそくなってるわ」そこでアリスは立ち上がり、 駆けだしましたが、駆けながらも、 なんて不思議な夢だったのかしらと思っていました。 そう思っても、たしかにもっともではありませんでした。 ──「不思議の国のアリス」ルイス・キャロル 福島正実訳 |
6 (Ⅱ) |
バスチアンは、いすに近よった。 そうっと手をのばした。手が本に触れた。 ─その瞬間、わなのかけがねがおりたように、 バスチアンの中で何かがカチッと鳴った。 手をふれたことでとりかえしのつかない何かがはじまり、 ひとりでに進行していくのでは、そんな予感がバスチアンをとらえた ──「はてしない物語」ミヒャエル・エンデ 上田真而子 佐藤真理子訳 |
7 (Ⅲ) |
ぼくは、あの星のなかの一つに住むんだ。 その一つの星のなかで笑うんだ。 だから、きみが夜、空をながめたら、 星がみんな笑っているように見えるだろう。 すると、きみだけが、笑い上戸の星を見るわけさ。 ──「星の王子様」サン・テグジュペリ 内藤濯訳 |
8 | どうかわたしの魂をもらってください。 ほら、きれいな魂です。 神を拝み音楽の意味を知り、 楽園の情景を想像できる魂です。 これをもって沼地に行ってごらんになれば、 とても美しいものが見れますわ。 ──「妖精族のむすめ」ロード・ダンセイニ 荒俣宏訳 |
9 | 群集は彼をながめ、彼もまた、彼らを見返した。 彼は彼らが気に入らなかった。 漠然とした感じだが、彼らには異様なところがあった。 はっきりと指摘することはできなかったが、 たまたまここで、彼を不幸につき落とした機械製品より、 はるかに邪悪なものが感じられた。 ──「群集」レイ・ブラッドベリ 宇野利泰 訳 |
10 (Ⅳ) |
ひっきりなしに僕の身近で「悪魔」奴が騒ぎ立て、 つかまへ難い空気のやうに、僕の周囲を暴れまはる。 嚥み込むと、僕の灰を焼き、罪深い永遠の欲望と化って、 胸一ぱいに満ち溢れる気持ちだ。 ──「破壊」ボードレール 堀口大學 訳 |
11 | ゾッとするなどとよくいうが、 いったい、どういうことなんだろう。 おいらは一度も、ゾッとしたためしがない。 どうやら、おいらなんぞには、わからない芸当らしい。 ──「ゾッとしたくて旅に出た若者の話」グリム童話より 池内紀訳 |
A | ≪古道具を売る魔女≫ さあ、みなさん。ちょっとは寄っていくものですよ。 こんないい折りを逃しちゃご損。ようく品物をごらんください。 いろんな物が揃えてあります。といってわたしの店は、 そこらにざらにある店とは違います。人間たちや世の中に どえらい害をおよぼさなかったようなものは、一品だってありませんよ。 ──「ファウスト」悲劇第一部 ワルプルギスの夜より ゲーテ 手塚富雄訳 |
B | 私はイッタイ人間世界に居るのであろうか…… それとも私はツイ今しがたから幽瞑の世界にきて、 何かの責苦を受けているのではあるまいか。 この部屋で正気を回復すると同時に、 ホッとする間もなく、襲いかかって来た自己忘却の無間地獄…… 何の反響も無い……聞ゆるものは時計の音ばかり……。 ──「ドグラ・マグラ」夢野久作 |
C | さあ、言うことをお聞き、甘えんぼうのお化けさん、 それともだめな子かな、強い子かな、 さあ、あのいけにえを自由にしていいんだから、苦しめておいで。 おまえを生みだした地獄よりもっとものすごい 責苦の数かずを見せてごらん。 ──「スマラ(夜の霊)」ノディエ 篠田知和基訳 |
D | わしに恋をしたことがあるかとおっしゃるのか、同門の衆。 それはないこともない。しかも、実に奇妙な、恐ろしい恋でしたよ。 あれを思い出すと、六十六歳になった今日でも、 身の毛がよだつくらいですわい。 ──「死霊の恋」ゴーチェ作より 田辺貞之助訳 |