韓国リメイク版データ

中国、台湾、韓国等のドラマファンの間で人気を博している世にも妙な物語。
ウチのサイトにも特別編の放送後は海外からのアクセスが多く人気の高さが窺えます。
大抵は海賊盤等で見ている場合が多いようですがケーブルTV等でもよく放送されているようです。

そんな世にも妙な物語が、なんと韓国でリメイクされた事があります。
(韓国では他にも「やまとなでしこ」「結婚できない男」「101回目のプロポーズ」等がリメイクされてます)
ここではその韓国リメイク版、世にも妙な物語の情報をご紹介しましょう。

発端

「世にも」は元々韓国の日本ドラマファンやホラー愛好会などの間で密かに人気を博していた模様。
そんな韓国で世にも妙な物語が知られる大きなキッカケとなったのは、2003年の劇場版公開。

日本の大人気ドラマの映画化だということで話題性も高かったらしく、
さらにミニシアターレベルの上映規模にも関わらず前売券の売り上げも高かったそう。
「雪山」の謎もネットで論争を呼んだそうで、興行収入はその年の日本映画で第9位にランクインしました。

企画

その翌年の4月「奇妙な話」(劇場版の韓題)に関する報道が少しずつ出されるようになりました。
前述の劇場版の予想外の人気なども見込んで企画される運びとなった様ですね。

以下、その各報道の一部を管理人の素人翻訳で掲載します。
記事の原文を見たい方はこちらへ。

『インタビュー シナリオが大好きで我を忘れて没入』

去る2日、KBSTV2「花よりも美しく」撮影現場で出会ったキム・フンス(21)

「花より…」が終われば、彼はSBSの実験オムニバス番組『奇妙な話』の
第1話の撮影を最後にしばらく休む予定だ。

(2004年4月6日 文化日報より)

『ユ・オソン SBS恐怖オムニバス"奇妙な話"挑戦』

映画俳優のユ・オソン(38)が、テレビの単発物に出演する。
来月、17日に初放送されるSBS大河ドラマ「張吉山」に主人公として出演しTVに復帰するユ・オソンは、
これに先だち来月1日から放映されるSBS恐怖オムニバス「奇妙な話」初回の主演を務める。

「奇妙な話」は2002年(※1)に日本フジテレビで放映され、多くの人気を集めた作品だ。
「トワイライトゾーン」や「信じようが信じまいが」シリーズのように
現実で起きることができない素材を扱う。50回分企画されており、
日本で放映された内容をそのまま韓国語に変えて再演出する。
日本では高い人気をあつめて、昨年映画版も制作された。

ユ・オソンの所属事務所であるDOエンターテイメントが外注製作を引き受け、日本から版権を購入した。
SBSは毎週土曜日午後にこのシリーズを放送することに決定した。
所属事務所がユ・オソンに初回の主演を頼み、ユ・オソンはこれを快く承諾した。
史劇の出演を控え、単発ドラマに出演する事が良い機会になると判断したからだ。
このシリーズの演出は映画「テロリスト」のキム・ヨンビン監督が引き受ける。

撮影は5日午後、京畿道一山のSBSタンヒョン製作センターセット場で始まった。
初回で映画のエキストラ役を引き受けたユ・オソンは誰かに貰ったシナリオの内容が
作り出す非現実的な経験をする主人公を引き受けている

(2004年4月7日? スポーツソウルより)

『SBS、夜9時台に多様な実験的プログラム編成』

-SBSの娯楽番組に再び春は来るか-

SBSは、5月の改編を迎え様々な娯楽番組の競争体制に突入する。
午後9時台をフリーゾーンとし、アイディアの引き立つパイロット番組を放送する。
視聴者の反応がよければ正式な番組として編成する方針だ。

現在、外注を通じて用意したパイロット番組は「ブレーンチェンジ」「ザ・コーチ」
「TV告白 ごめんね」「マガジン 60億が住む方法」「奇妙な話」など5つ。

『奇妙な話』 (ノアプロダクション制作)は、ユ・オソンが出演・ナレーションも務める番組で
「トワイライトゾーン」の様に独特の想像力を刺激するオムニバス形式だ。

これらの番組は、4月中旬以降いつでも発注に応じられるよう準備を急いでいる。
SBS製作本部芸能部も6月中旬から7月上旬の間に
3個程度のパイロット番組を放送するため、企画に尽力している。
ユン・ヨンムクSBS編成企画部長は「パイロット番組によって放送局の研究&開発(R&D)を
進めるというのが上層部の意図」と明らかにした。
他、外注製作部長も「パイロットを通じて反応と問題点を把握し完璧なコンテンツをお見せすることができる。
これは先進国型の製作システムに近付いているということ」と説明した。

(2004年4月8日 ヘラルド経済より)

『出演者募集-SBSドラマ "奇妙な話"』

5月クランクイン (8月放送)

オムニバス形式で、映画監督4人が演出
(オ・イルソン監督の他3人)

助演者:3名

(2004年4月12日 CINE` ZU エンターテイメントより)

こうして順調に制作が進められ、第1話の撮影を終えた「奇妙な話」でしたが、
撮影終了後にまさかの事態が起こってしまうのでした。

ジャニーズ事務所からクレーム

第1回の撮影を順調に終えた韓国版「世にも」でしたが、あるトラブルが発生します。
それはなんとジャニーズ事務所から局にクレームが付けられたというもの。

『ユ・オソン出演ドラマでお蔵入りの危機』

ユ・オソン(38)が出演したSBS TV オムニバスシリーズ『奇妙な話』初回のエピソードである
「エキストラアルバイト」が日本の人気グループSMAPメンバー香取慎吾の反発でお蔵入りの危機が発生した。

その理由は「エキストラアルバイト」の原作である同名の日本版エピソードに出演した香取慎吾が、
著作権を主張しているからで、製作会社でなく出演者が著作権を主張すると言うのは異例だ。

このオムニバスシリーズは日本フジテレビで2002年(※2)に放送された
人気ホラー物をリメイクした2つのエピソードをオムニバス形式で放送する。

外注製作会社、DOエンターテイメントは日本の製作会社及び放送局から版権を購入して
去る4月にユ・オソン編とパク・ウネ編の第1回分の撮影を終えている。

これと関連し、SBSTV外注製作チーム幹部は「世にも妙な物語シリーズのユ・オソン主演回の
日本版主人公である香取慎吾が著作権を主張してきて放送することができない」
「この番組を製作したプロダクションも出演者が著作権を主張する日本の実情を
知らなかった為にこんな事が起こった」と説明した。

DOエンターテイメントは現在香取慎吾と交渉中だが、
7000万ウォンにのぼるこのエピソードの製作費を諦める事も出来る状況だ。

(2004年6月25日 日刊スポーツより)

韓国では俳優や脚本などの全ての著作権を制作会社が買い取っており、
(どこのTV局にも視聴者の欲しい番組をDVDにダビングしてくれるサービスがあります)
韓国の制作会社にとってはまさに寝耳に水の出来事だったと言えるでしょう。

正規の手続きを経て版権を購入できている以上、何も問題はなかったと思うのですが、
フジ側がジャニーズ事務所の版権のことを忘れていたのか、それとも版権にかなり厳しい事務所なので、
「うちのタレントの出演作を勝手にリメイクさせない」という方針なのかは不明ですが、
韓国版「エキストラ」は一旦放送を見送られ、第1話は別な作品に差し替えられることが決定するのでした。

広報

2004年7月になると、ほぼ制作も終わったようで大々的に報道されるようになりました。
それによって「エキストラ」の代わりに「ミッドナイトDJ」が初回として放送される事が判明。

さらに番組名は「ミステリー劇場」の報道を経て「金曜サスペンス」に決定。
しかし後半の記事、おもいっきりオチをばらしているんですが良いんでしょうか…?

『シン・ソンウ、"サイコDJ"に破格的な変身』

シン・ソンウさんが、7月中旬から放送される恐怖オムニバス「奇妙な話」の初回の主演を引き受け、
猟奇的で自由奔放なサイコDJ役でイメージチェンジをする事になりました。

「リメンバー・ミー」「天国からの手紙」のキム・ジョングォン監督が演出を引き受けた「奇妙な話の」初回は、
ラジオDJであるシン・ソンウさんが放送中、電話をかけてきた悩みを訴える女子高生に、
外へ出ろという助言をした後、女子高生が自殺をし、霊になって現われるという内容です。

この「奇妙な話」は、日本のホラー映画「世にも妙な物語」をモチーフに取り、
国内の有名映画監督が交替で演出をする予定なので多くの関心を集めています。

(2004年6月30日 ETN芸能ニュースより)

『パク・ウネ、可愛いストーカーに変身』

SBS-TV「ミステリー劇場」初回、「追い掛け…」16日放送。

タレントのパク・ウネが韓国版「世にも妙な物語」で女ストーカーに変身する
パク・ウネは、16日午後9時55分に放送されるSBSの『ミステリー劇場』で
意図しないストーキングをする「可愛い女」に出演する。
DOエンターテイメントとノアプロダクションが共同で制作したミステリー劇場は、
日本フジテレビで放送されている「世にも妙な物語」の原作を購入して、
国内事情に相応しいように再構成したオムニバス形式のミステリー番組だ。

パク・ウネは、ミステリー劇場の初回『追いかけたい』で主人公を演じ、
4人が巡り巡って追い回されるストーキング話を導いていく。
パク・ウネは、「好きな男性を追いかけ、意図しないまま男の家に侵入してしまう可愛い女性役」
と言いながら、「その過程で面白い秘密が現れるから期待してください」と語った。

パク・ウネが主演を引き受けた「追い掛けたい」は、
映画「まじめに生きろ」のイ・サンウ監督が演出を引き受けた。

一方、この日同時放映される「ミステリー劇場」2話目「真夜中のDJ」には
シン・ソンウが猟奇的なDJ役で出演する。
「真夜中のDJ」は映画「リメンバー・ミー」「天国からの手紙」のキム・ジョングォン監督がメガホンを取った。

(2004年7月9日 スポーツ韓国より)

『16日初放映 SBS 金曜サスペンス』

納凉オムニバス "お茶の間の暑さを吹き飛ばす"
韓日共同制作オムニバスミステリー : シン・ソンウ - パク・ウネなど出演

梅雨が明ければ暑い夏。もうすぐ始まる焼け付くような暑さを
いっぺんに吹き飛ばす納涼オムニバス番組が登場する。韓日共同制作オムニバスミステリー
SBS『金曜サスペンス』(DOエンターテイメント、日本ノアプロダクション)がそれだ。
日本フジテレビで10年以上のロングランを記録しているシリーズ「世にも妙な物語」の原作を購入し、
国内事情に相応しいように再構成した番組だ。

韓国版「世にも妙な物語」を作る理由。
それは「世にも妙な物語」は、韓国に多くのマニアを生み出しているからで、
去る2000年にはテレビシリーズで最も面白い作品を選び(※3)、劇場公開された。
「金曜サスペンス」には、力量ある映画監督や多くの俳優、有名人が出演予定で注目を集める。

16日の初回には、歌手兼タレントのシン・ソンウと
SBSドラマスペシャル「島の村の先生」に出演中のパク・ウネが出演。
シン・ソンウは第1話「真夜中のDJ」で猟奇的で自由奔放なサイコラジオDJ役で、
パク・ウネは 4人が追い回されるストーカー話を扱った「追いかけたい」の主人公で出演し、
イメージチェンジを計る。話を進行するストーリーテラーには映画俳優兼タレントのユ・オソンが固定出演する。

また「真夜中のDJ」と「追いかけたい」はそれぞれ映画「リメンバー・ミー」、「天国からの手紙」の
キム・ジョングォン監督と「まじめに生きろ」のイ・サンウ監督が演出を引き受けて映画の様な映像を作り上げる

全50回の予定で、第2回には、コメディアンみたいなタレントのチェ・ソングクと
人気グループ「ルーラ」のメインボーカル、キム・ジヒョンが出演する。

(2004年7月14日 NAVER NEWSより)

『シーッ…振り返えれば大変な事になります』

SBSミステリーオムニバス 「金曜サスペンス」16日特集編成
『幻想の世界へ招待します』

蒸し暑い夏の夜、想像力を精一杯刺激する凉しく冷ややかな物語がSBSの電波に乗る。
16日、夜9時55分に初回が特集編成されたミステリーオムニバス『金曜サスペンス』だ。

原作は日本フジテレビの人気シリーズ物である世にも妙な物語で、
1990年4月から10年以上平均20%台の視聴率を記録している番組だ。
去る2000年に1番奇妙な話4編を選んで映画化(※4)し、昨年韓国にも封切られた。
封建時代に携帯電話を手にしたサムライの話など常識を覆す設定が話題になったりした。

「金曜サスペンス」も日本シリーズのようにオムニバス形式で放映される。
初回には「真夜中のDJ」と「追いかけたい」が編成された。真夜中のDJは背筋が冷たくなる恐怖物だ。
シン・ソンウは深夜ラジオのDJ役で、悩みを打ち明けるリスナーに「お前は安っぽい人間」と言う猟奇キャラ。
孤独で悩んでいるある女学生は彼の言葉に傷ついて自殺してしまう。
その怨霊による騒動を中心に話が展開される。

「追いかけたい」は、軽快な雰囲気だ。「宮廷女官チャングムの誓い」の、
イ・ヨンセン役だったパク・ウネが平凡な旅行会社のOL役で出演する。
彼女は最近誰かが自分の一挙手一投足を見ているという気がして気味悪がる。
しかし、そんな主人公にも実は密かに追い回している男がいる。
偶然の事故ででくわしたピザ配達員だ。主人公は彼の後を追う。
しかしその男もストーカーで、また他の女性に付きまとう。
もちろんその女もまた誰かをストーキングしている。

予想どおり4人がお互いに噛んで噛まれる関係だったことが終盤のどんでん返しで現われる。
ストーカー話だが、全般的に明るく可愛いタッチのロマンチックコメディー風で構えたと言う。

演出者たちも一味違い、一般プロデューサーではない映画監督たちが直接メガホンを取った。
「リメンバー・ミー」のキム・ジョングォン監督が「真夜中のDJ」を、
「まじめに生きろ」のイ・サンウ監督が「追いかけたい」を演出した。

次の放送が待たれる第3話「エキストラアルバイト」は「テロリスト」のキム・ヨンビン監督演出だ。

製作のノアプロダクション側は監督や有名プロデューサーたちが一編の映画を撮るように
責任を負ってそれぞれの話を演出しますと語った。
しかし、ずっとシリーズが続くことが出来るかは、16日の夜で判明する。
SBS側は初回視聴率を見て正式に編成するか否かを決める計画だからだ。
正式編成の基準は2ケタ程度の視聴率で決まるだろうと、製作会社側は見ている。

現在、ノアプロダクションが購入している原作は24作分、ノアプロダクションの 企画室長は、
「初回には夏に合わせて恐怖物を用意したが、購入している作品はほぼ軽くて明るい物」
「スティーブン・スピルバーグが製作したアメリカシリーズの『トワイライトゾーン』よりも
軽快な想像力が開かれることでしょう」と語った。

(2004年7月15日 ハンギョレより)

『SBS[特集金曜サスペンス] - 奇妙な想像力が、お茶の間に登場します!』

放送 : 7月16日(金) 夜 09:55~11:00
演出 : ノアプロダクション (2068-3986)

<企画意図>

DOエンターテイメント、ノアプロダクションが共同で製作したSBS[金曜サスペンス]は、
日本フジテレビで人気を博しているTVシリーズ物である[奇妙な話] (原題 : 世にも妙な物語)の
原作を輸入して、国内実情に相応しいように再構成し、
1回に2話ずつ放映されるオムニバス形式のミステリー番組。

日本で10年以上のロングランを記録したTVシリーズ物である[奇妙な話]は、
韓国に既に多くのマニア層を生んでおり、去る2000年には、
その中の1番面白い3話を選んで(※5)劇場版として封切りされた作品だ。

韓国版[奇妙な話]である [金曜サスペンス]は、力量のある映画監督達と、
スター級の俳優、有名人が出演する予定で、7月16日の初回を、
歌手兼タレントのシン・ソンウが主演する、怪しくて荒唐なDJの話を取り上げた「真夜中のDJ」と
「島の村の先生」で、盛んに株価を上げているパク・ウネが主演を引き受け、
4人が追いかけ、追い回されるストーキングに関する話を取り上げた「追いかけたい」が放送される予定だ。

また,話を進行する"ストーリーテラー"役には、映画俳優のユ・オソンがレギュラー出演し、
ドラマの想像力をいっそう向上させると言う。また、「真夜中のDJ」と「追いかけたい」を、
それぞれ、映画 [リメンバー・ミー]、[天国からの手紙]のキム・ジョングォン監督と、
映画 [まじめに生きろ]のイ・サンウ監督が引き受けた。

1.真夜中のDJ (演出:キム・ジョングォン、主演:シン・ソンウ)

深夜の人気ラジオ番組を進行するDJ、"シン・ソンウ(カン・ジュノ役)"。
ジュノの番組はリスナーたちの人生相談が主な内容なのだが、
彼は相談者達を、無礼な位に、徹底的にけなし、責め立てながら進行している。

ある日、17歳の少女が、学校へ行きたくない辛さを訴えるが…。
ジュノはその日もやはり、傷つける言葉を繰り返すだけだ。
傷付いた少女が電話を切ってしまうと、気にせずそのまま相談を進行するカン・ジュノ。

一方、DJの人生をよく知っていると言う占星術師から電話がかかって来るようになる。
透視能力を持っていると、ジュノの家でガスが漏れているという奇妙な事を言い出し、
何故だか分からなく恐怖を感じたジュノは、家に確認する。
事実ではなかったが、自分の妻と子供の名前まで知っている占い師を、変に感じていた。
そして、先ほど相談を受けた17歳の少女が、自分の人生を変えてくれたので会いたいという電話をかけてくる。

数分後、再びかかって来た占星術師の電話!
連続的にかかって来る少女と占星術師の電話でジュノは、ますます混乱して行く…。

2.追いかけたい (演出:イ・サンウ、主演:パク・ウネ)

1人の男がイ・ソンミを追って写真を撮り続けている。
耐えかねた彼女は、もうそれくらいにして下さいと叫ぶが…。
この男はソンミを初めて見た瞬間から好きだったと告白する。
しかし、ソンミには、ずいぶん前から好きだったピザ配達員がいた…。

実際、ソンミは男が働くピザ屋にメールを送ったり、
店に直接電話をかけて、その男の声を聞くだけと言う変な行動もした。
とうとう勇気を持って、直接、編んだマフラーを渡すために、
店の前で彼を待つが、いざとなると渡すことができない。
仕方なく、家へ帰るピザ配達員に、密かに付いて行くことにする。
好奇心で、男を窓越しに見ていると、巡回中の警察を避けようとし、ついベランダの上にまで上がりこむ。

しかし、ピザ配達員に見付かってしまったソンミは、
男に勇気を出して好きだという告白するが、帰って来たのは拒絶だけだった。
その瞬間、家の中に入って来た1人の女が、ソンミとピザ配達員を見てびっくりする。
荒てたピザ配達員は“あなたを初めて見た瞬間から好きになって、あなたの家に入ることにした”と、
とんでもない事を言い、二人は家から追い出される。

一方、ピザ配達員の好きな女は、暗い部屋に入って、縛られている男に優しく声を掛ける…。
それは、ソンミを追い回し、ストーカー行為をしていた男だった。

(2004年7月16日 SBS PRページより)

放送後

韓国のファンの間で話題となった「金曜サスペンス」は16日夜21:56-22:58に放送されました。
強力な裏番組が多々ある時間帯の中、評判も良かったようで、SBSのサイトでも色々とコメントが寄せられたようです。
また、リメイクと知らずに盗作だと抗議するファンも結構多かったようです。

そして気になる視聴率は、5.8%(ソウル市内:AGBニールセンメディアリサーチ調べ)。
裏番組が20%や13%と、残念ながら裏の人気番組には勝てなかったようで、
その後、金曜サスペンスが再び番組表に現れることはありませんでした……。

最後の関連記事は、放送から二ヵ月後の以下の物でした

『SBS秋改編、二時間早い芸能ニュース?』

MBCのドラマ局も、去る7月にSBSが日本の「世にも妙な物語」を飜案した、「金曜サスペンス」が
放送された日のベスト劇場(裏番組)の視聴率は「もっと高かった」「自信がある」と言う反応。

(2004年9月22日 スターニュースより)

誰も知らない話

「金曜サスペンス」から3ヵ月後、夜11時22分~12時17分にひっそりと放送された単発番組「誰も知らない話」
実はこの番組。「金曜サスペンス」第2回として予定されていた回だったのです。
内容は02年の「知らなすぎた男」と03年の「レンタル ラブ」のリメイク。
一応、公式サイトは作られていたものの、報道も番宣もそれほどされる事も無く、
ひっそりと放送された為に話題にもならず、ファンを含むほとんどの人が世にものリメイクだとは気づかなかったとか。

恐らく、今回は既に制作をしていた為の消化放送ではないかと思われますが、
公式サイトの文面を見る限り、今回も視聴率が良ければ再度レギュラー化する事も多少は視野に入れていたようです。
しかし、深夜での放送のためにあまり視聴率も振るわなかったようで、ここでリメイクの企画は終了してしまいました。

『誰も知らない話』

企画:SBSソウル放送
製作:ディー・オー・エンターテイメント

放送日、2004年10月8日 23時15分放映(60分編成)

日本フジテレビ、世にも妙な物語リメイク作
過去10年間「奇妙な話」を通じて放送された約1000話(※6)の最高のストーリー

韓日共同製作オムニバスミステリーであるSBSソウル放送
「誰も知らない話」(原題:世にも妙な物語-フジテレビ放送)
初回放送は金曜サスペンス(DOエンターテイメント製作)として放映。

フジテレビの看板番組で、10年以上ロングランを記録したシリーズ物である
"世にも妙な物語"の原作を購入して国内実情に相応しいように再構成したプログラムだ。

韓国版「世にも妙な物語」を作る理由。
それは「世にも妙な物語」は、韓国に多くのマニアを生み出しているからで、
去る2000年にはテレビシリーズで最も面白い作品を選び、劇場公開された。
"誰も知らない話" には力量ある映画監督たちとスター級俳優,有名人たちが出演する予定なので人目を引く。

10月8日の第2回(午後 11時15分)には "コメディアンみたいなタレント"チェ・ソングクと、
人気グループ,ルーラのメインボーカル、キム・ジヒョン主演の 「知らなすぎた男」と、
キム・ボギョン(映画「友へ チング」)、 キム・スンヒョン(映画「死ぬか生きるか」)主演の
「レンタル ラブ」が放映される。

(「誰も知らない話」番組サイトより)

放送後にはTV番組を紹介する『TVレポート』に番組記事が掲載。
その記事でも、やはりSBSのオリジナルドラマだと思われているようですね。

『世にも妙な物語を超えるドラマ話題』

離婚を決心した男。これから妻に会って離婚届にハンコさえ押せば終わる。
ところが、約束の場所には妻の服を着て妻の名札をつけた見知らぬ女が現われた。

初めて見る彼女はまるで自分の妻であるかのように行動する。
一人娘の目にはこの女がママに見えるのか何気なく接している。
さらに主人公を混乱させるのは彼女が妻よりもずっと綺麗な女性だということ。
彼女は「必ず離婚しなければならないの?」と彼に言う。

一体これは何の番組だろうか?

8日午後11時15分にSBSで放映された「誰も知らない話」を見た人なら、
それと全く同じ話だと解るのは当然の事だろう。特集という言葉をつけ、
予告もなしに放映されたこの単発ドラマは平穏なお茶の間を不意打ち攻撃するようだった。
SBSのホームページに行って見てもどんな説明も見つけることができないこのドラマは、
タイトル同様に「誰も知らない話」だった。

一部視聴者たちはドラマの内容で日本の「世にも妙な物語」シリーズ、
あるいは人気海外シリーズだった「トワイライトゾーン」を思い浮かべる人もいたようだ。
そんな類のドラマが現実世界で不可能な事や素材を多様なエピソードで見せてくれたように、
「誰も知らない話」もまた終始一貫ミステリーな雰囲気の中で荒唐な(?) 筋書きを見せてくれた。

離婚を控えた妻がますますもっときれいな女達に変わるという1話目もそうだが、
未来を舞台にした2話目はドラマの中でCGまでお目見えしながら人間とロボットの愛を描いた。

風変りな素材に果敢に試みるのが引き立つこのドラマがシリーズとして製作されれば、
確実なマニア層を確保することができるだろうと予想される。

何よりも海外ばかりで接する事ができたミステリージャンルを我が国のドラマで、
試みたということはそれだけでもよほど鼓舞的なことだ。その上に小奇麗な映像と共に、
粋な演出法も引き立って、ぎこちなさや寒い感じがしなかった。
特に魅力的だったのは劇的などんでん返しを見せてくれた最後の場面。

推理小説をかなり読んだ人ならば、綺麗になった妻が主人公が錯覚しているように、
ポジティブシンキングの結果ではないということに気づいたはずだ。
確かに主人の心を動かす為に友達と巡らして夫を欺く奇抜な作戦である可能性が高かった。

しかし、昔の様に自分の愛を証明すると夫が煙突に上がって行き、急に画面が変わって、
保険会社の職員が出た時、私は後頭部を一発殴られたようだった。

綺麗な女達は専門詐欺団で、妻は主人公が離婚しようと決めた時から保険金を狙って
殺すつもりだったのだ。しかし、それならば幼い娘が見知らぬ女達にママと言いながら
接していたのはどういうことだろうか。その答えは「ママ遊び」だった。
詳しいことはTVを見てください。

(2004年10月9日 TVレポートより)

リメイク版 その後…

結局、韓国ではシリーズ化することが出来なかったリメイク版。
残っていた20作分もそのままになってしまい、残念な結果となってしまいました。
ビデオ・DVDは、どちらの番組もテレビ局の録画販売サービスで購入できますが、
ちゃんとした物では発売されておらず、幻の番組となっています。

ファンとしては、いつか「エキストラ」も含めた5作品が日本でも見られる日が来て欲しいですね。

脚注

※1:正しくは1990年。2003年に韓国で「映画の特別編」が公開されてるので、恐らくそこから「前年に制作された」等の誤解が生じたものと思われる。

※2(※1)に同じ。

※3:韓国での劇場版公開以降よく語られている誤解。これは「映画の特別編」制作時の『1000本以上のプロットから選ばれた作品を映画化』というエピソードを、韓国の配給会社が「TVシリーズ1000話の中から最も人気のあるものを映画化」と曲解して宣伝してしまったのが原因。

※4(※3)に同じ。

※5(※3)に同じ。

※6(※3)に同じ。